相続による名義変更手続き

投稿日：2020/10/03

自動車の所有者が病気や事故などで死亡した場合、死亡と同時に自動車は相続人全員の共有財産となり、遺産相続の手続きをしなければなりません。

相続の第一順位は子及びその代襲者となり、配偶者は常に相続人になります（民法第８８７条、第８９０条）。代襲相続とは、相続人になるべき第一順位の子が相続開始以前に死亡、欠格、又は廃除によって相続権を失った場合にその者の子が同順位で相続人になることをいいます。

所有者の死亡を機に廃車にしたり、中古車販売店に買い取ってもらう場合なども、まず先に自動車を相続する人に名義変更をした後でないとその後の手続きはできません。

相続による名義変更手続きに必要な書類

相続による名義変更手続きに必要な書類は、相続人のうち一人が相続する場合（単独相続）と、相続人のうち複数の相続人が共同で相続する場合（共同相続）で必要書類が変わってきます。

車検証（有効期限内のもの）
ＯＣＲ申請書（１号様式）
手数料納付書（登録手数料印紙５００円分を貼り付けてください。）
被相続人の戸籍謄本または法定相続情報（被相続人の死亡が確認でき、被相続人と相続人全員の関係がすべて証明できるもの）
相続人全員の実印が捺印してある遺産分割協議書または相続人の実印が捺印してある遺産分割協議成立申立書（相続する自動車の価格が１００万円以下の場合に、自動車の価格が100万円以下であることが確認できる査定証又は査定価格を確認できる資料の写し等を添付した場合に限り使用可能。）
相続人の印鑑証明書（３ヶ月以内のもの）
委任状（実印を押印。ただし、相続人本人が申請する場合であって、ＯＣＲ申請書１号様式に実印押印があれば不要。）
車庫証明書（警察署発行、４０日以内のもの。使用の本拠の位置が変わらない場合は不要。）
希望番号予約済証（希望者のみ、事前予約制）
新所有者（相続人）と新使用者が異なる場合は、新使用者の住所を証する住民票又は登記事項証明書等

※共同相続の場合は、遺産分割協議書は必要ありません。